タチアオイ

 タチアオイ(立葵)は、アオイ科タチアオイ属の多年草です。

 アオイの名から、会津若松市と静岡市が市花に制定しています。

 タチアオイはその名前の通り、立ち上がって成長した茎に花を咲かせることが特徴です。

 園芸品種には一年草タイプもあり、春に種まきをするとその年に花を楽しむこともできます。

 ただし、タチアオイは寿命の短い植物ですので、多年草タイプでも長く育てるのは難しいようです。

 当初は、中国原産ではないかと考えられていました。

 現在は、ビロードアオイ属のトルコ原産種と、東ヨーロッパ原産種との雑種とする説が有力です。

 日本には、古くから薬用として渡来したといわれています。

 タチアオイは和名で、ホリホックが英名です。

 花がきれいですので、園芸用に様々な品種改良がなされました。

 高さ1~2m以上まで伸び、開花期の6~8月には直径10cmほどの花を下から順に咲かせます。

 花は一重や八重のもあり、色は赤、ピンク、白、紫、黄色など多彩です。

 梅雨入りごろに花穂の下から咲き始め、順々に咲き上がります。

 豊富な花色だけでなく、丸みのある葉と花の形も魅力的です。

 花が終わるころに梅雨が明けるといわれ、別名で梅雨葵とも呼ばれます。

 花弁の根元が粘着質であり、引き抜いた花弁を顔などに付けてニワトリを真似て遊ぶ地方もありました。

 このことから、北海道の一部ではコケコッコ花やコケコッコー花、青森県の一部ではコケラッコ花などと呼ばれます。

 鑑賞用に庭に植えられる他にも、田舎の畑の近くや寺院の周辺に咲いていることも多いです。

 花言葉は、「豊かな実り」「野心」「気高く威厳に満ちた美」などです。

 「豊かな実り」は、タチアオイが茎の先端まで次々と花を咲かせ、たくさんの実をつけることからきています。

 「野心」は、高く伸びる茎の姿から、目標に向かって突き進む強い意志を象徴しています。

 「気高く威厳に満ちた美」は、その堂々とした姿から、気品や威厳を感じさせる美しさを表現しています。

科・属  アオイ科
     タチアオイ属
学名   Althaea rosea
英名   Holly hock
和名   タチアオイ、
     立葵
別名   ホリホック、
     ツユアオイ、
     梅雨葵
原産地  トルコ、東ヨーロッパ
花期   6月~8月

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