アルストロメリア
アルストロメリアは、ユリズイセン科ユリズイセン属に属する多年草の植物です。
アルストロメリアは、草丈10~200cmに成長し、4~6月頃に開花します。
南アメリカ原産で、約100種類ほどあるとされています。
原種の多くは南アメリカを中心に、チリの砂漠やアンデス山脈の高所に分布しています。
広大な地域に、60種類くらいの分布があります。
日本への渡来は、明治初期~大正期に何種類かが入ってきました。
その後、英国などで改良されたものが洋花として入ってきました。
バブル期前後に、オランダで改良された多花性のパテント品種が輸入されました。
よく咲いて花もちもよく長い期間楽しめますので、アレンジメントの主役になっています。
日本でも、気候に合わせた園芸品種が多く生み出されています。
Alstroemeriaは、スウェーデンの植物学者カール・フォン・リンネが、親友のスウェーデン男爵ヨーナス・アルステーマの名前にちなんで名付けました。
別名は、百合水仙、インカの百合、夢百合草などです。
株はオランダで育てられ、日本には百合水仙の名称で1970年代に入りました。
インカの百合は、かつてインカ帝国が栄えた場所に生息していたことが由来です。
花弁の一部に、条斑や条紋などの縞模様が入るのが大きな特徴です。
6枚の花弁のうち、外側の3枚は丸みがあって大きく単色または複色、内側の3枚のうち上の2枚はこの縞模様がはっきりしています。
ただし、縞模様がないものもありこれをスポットレスと呼びます。
葉はつけ根のところで180度ねじれていて、裏面が上になります。
1本の茎に複数の花をつけ、カラフルで鮮明な花色で華やかな多彩な表情を見せてくれます。
ふっくらと丸みをおびた蕾や、開くと斑点が人目を引くエキゾチックな花です。
花色が豊富で、色鮮やかなものからパステル調やシックな感じのものまであります。
品種によっては20~30輪も花をつけるなど、他の花にはない華やいだ魅力があります。
モダンな花ですので、コサージュやブーケにも人気があります。
切花として販売されていることが多く、花束によく使用されている花です。
球根植物で、球根から伸びた茎は50cmほど伸びます。
球根には、ツリパリンとツリポシドと呼ばれる有毒な成分が含まれています。
そのため、球根の汁が肌に触れると、アレルギー性の皮膚炎を起こすことがあります。
また、球根を誤食してしまうと中毒症状を起こします。
ペットや小さな子供がいる家庭では、とくに注意して取り扱う必要があります。
花言葉は、「持続」「未来への憧れ」「エキゾチック」などです。
「持続」は、アルストロメリアの長持ちする花持ちの良さに由来します。
「未来への憧れ」は、茎が真っすぐに伸びて花が天を仰ぐように咲き、前向きで希望に満ちた姿に感じられるからです。
「エキゾチック」は、アルストロメリアの魅力的な外見から来ています。

科・属 ユリズイセン科、
ユリズイセン属
学名 Alstroemeria
英名 Lily-of-the-Incas
和名 アルストロメリア
別名 百合水仙、ユリズイセン、
インカの百合、
夢百合草、ユメユリソウ
原産地 南アメリカ
開花 4月~7月