クサキョウチクトウ
クサキョウチクトウ(草夾竹桃)は、ハナシノブ科フロックス属の多年草です。
クサキョウチクトウは、キョウチクトウに似ていることからその名がつけられています。
クサキョウチクトウとキョウチクトウは別の植物で、クサキョウチクトウはハナシノブ科、キョウチクトウはキョウチクトウ科です。
北アメリカ原産で、6月から9月ごろに開花します。
アメリカ・イギリス・ドイツなどでは、かなりポピュラーな花壇用草花です。
花の色はピンクが多いですが、他にも青紫や白、紫などがあります。
中心部の色が白く抜けるものもあり、ツートンカラーになります。
クサキョウチクトウは、2cmほどの合弁花がまとまって咲き花は小さいです。
観賞用植物として、世界各国で寄せ植えやグランドカバーに利用されています。
横によく伸びるものも多いので、地植えすると庭に花の絨毯がひろがったように見えます。
別名はオイランソウで、漢字の書き方は花魁草です。
クサキョウチクトウは良い香りがしますが、それが花魁のおしろいに似ていることから付けられました。
学名はフロックスで、ギリシア語の phlogos が語源です。
これは火炎という意味で、花が赤やピンクで炎のように見えたためです。
別名として、宿根フロックスといわれることもあります。
宿根草は、多年生の草本のうち生育に適さない時期には地上部が枯れますが、それをすぎると発芽して再び生育を始めるものをいいます。
耐寒性はかなりありますが、高温多湿に弱く、花期が梅雨期と重なり、暑い地方ではよく育たないことが多いです。
北関東・東北や中部山岳地域では、比較的丈夫で育てやすい草花といわれます。
花序は頂生で、ピラミッド状の円錐形の花序です。
小枝や花柄は微軟毛があり、花には芳香があります。
草丈は40~120cm、茎は直立し、通常分枝しません。
茎は無毛ですが、上部で柔らかい毛があることもあります。
葉はほぼ無柄で対生し、長さは3.5~9㎝、幅1~3.5㎝になります。
花言葉は、「温和」「協調」「合意」「一致」「同意」などです。
「温和」は、小さくても美しい花がたくさん集まって咲く、優しく穏やかな様子にちなんでいます。
「協調」「合意」「一致」「同意」は、一つの茎から小さな花々がまとまって咲く特徴からきています。

科・属 ハナシノブ科
フロックス属
学名 Phlox paniculata L.
英名 border phlox、fall phlox、
garden phlox、
perennial phlox、
summer phlox、
tall garden phlox
和名 クサキョウチクトウ、
草夾竹桃
別名 オイランソウ、花魁草
宿根フロックス、
フロックス・パニキュラータ、
原産地 北アメリカ
花期 7月~9月