温湯温泉(ぬるゆおんせん)は、青森県黒石市の黒石温泉郷にある温泉です。

 温湯温泉
 青森県黒石市

 共同浴場の鶴の湯を中心に、その周囲に温泉客舎が立ち並んでいます。

 飯塚旅館、三浦屋旅館、山賊館、民宿利兵衛、後藤温泉客舎、盛萬客舎などです。

 温泉宿舎は、いずれも明治後期から大正にかけての木造建築です。

 各温泉客舎は内湯を持たず、客は外湯に入りに行く、という昔ながらの湯治場です。

 ただし、全ての宿泊施設が内湯を持たないわけではなく、内湯がある旅館もあります。

 黒石温泉郷は400年以上の歴史があり、温湯温泉は最も歴史が古く町の随所にその面影があります。

 神山右仲という人物が、浅瀬石川の川辺に生えている葦原に傷ついた1羽の鶴を見つけました。

 鶴は湯浴びを続け、7日後に回復し飛び立ったそうです。

 不思議に思い近づいてみると、源泉が湧き出るのを見つけたいいます。

 このことから、里人が見て温泉を鶴羽立と名づけたとされています。

 また、鶴泉とも称したと伝えられています。

 以来、鶴羽立や鶴泉などと称され、湯治客で賑わうようになりました。

 1624年には、津軽に配された京都の公家の花山院忠長が入湯し、その効用に絶賛しました。

 温もりも長く保つ特徴から、温湯と名づけたといいます。

 1817年の東と西にエリアを分けた温泉番付では、温湯温泉は東エリアの前頭となっています。

 泉質はナトリウム-塩化物泉で、源泉温度は52度~57度、効能は胃腸病・リュウマチ・運動機能障害などです。

 温泉街では、毎年7月下旬の土用の丑の日に近い土曜日、日曜日に、温湯丑湯まつりが行われます。

 これは、牛の形をした御神体を温泉の中に入れる行事です。

 温湯は、津軽系伝統こけし(温湯こけし)の発祥の地として有名です。

 アクセスは、弘南鉄道弘南線黒石駅より弘南バスで約20分です。

 自動車なら、東北自動車道黒石ICより車で約10分です。
 

 【温湯丑湯祭り】400年の歴史 温湯温泉【青森県黒石市】(外部リンク)