苫前町郷土資料館は、北海道苫前郡苫前町にある資料館です。

 苫前町郷土資料館
 北海道苫前郡苫前町苫前393

 巨熊の北海太郎、三渓出身の「渓谷の次郎」が迫力のポーズで来館者を出迎えます。

 苫前町は日本海と山野に抱かれた風光明媚な所で、町の姿を模型や写真で展示しています。

 海から拓けた苫前町なので、農業と林業が大きなウエイトを占めてきました。

 捕る漁業から育てる漁業へ、農林業も大型機械が導入される等、大きな変遷を経験しています。

 地域の歴史と民俗の資料を収集し保存し、展示しています。

 苫前町では、明治20年代の後半になると原野の開墾が始まりました。

 未開の原野への入植者は、掘立小屋に住み粗末な衣服を着て空腹に耐えて原始林に挑みました。

 1915(大正4)年12月9日と14日にかけて、町内で三毛別(サンケベツ)熊事件が発生しました。

 エゾヒグマが、開拓民の集落を二度にわたって襲撃したのです。

 日本史上最悪の熊害と評され、10人の婦女子が襲われ、うち7人が殺され3人が重傷となりました。

 12日からの3日間で、官民合わせてのべ600人が投入され、討伐隊員によりヒグマは射殺されました。

 別に、三毛別事件、六線沢熊害事件、苫前羆事件、苫前三毛別事件と呼ばれることもあります。

 この事件は東映により、三國連太郎主演でテレビ映画「羆嵐」が製作されました。

 また、作家の吉村昭により、ドキュメンタリー長編『羆嵐』が新潮社から出版されました。

 収蔵資料は約4000点あり、展示資料は約700点です。

 開館期間は、5月1日〜10月31日で、開館時間は10:00〜17:00です。

 休館日は月曜日ですが、祝日の場合は開館し翌平日を休館としています。

 夏休み期間中は無休で、原則有料ですが小学校就学前の生徒は観覧料は無料です。

 アクセスは、沿岸バスで羽幌、豊富方面行き乗車、苫前バス停留所で下車し徒歩約5分です。

 なお、JRは留萌本線(石狩沼田駅~留萌駅)が2023年4月1日をもって廃止となりました。

【苫前町郷土資料館】過去と未来をつなぐ場所(外部リンク)