赤れんが郷土館は、秋田県秋田市にある市立の郷土史料館・美術館です。

 秋田市立赤れんが郷土館
 秋田県秋田市大町3丁目3−21

 赤れんが館・新館・収蔵庫の3つの建物からなり、赤れんが館は国の重要文化財に指定されています。

 赤れんが館は旧秋田銀行の本店として1912年に完成し、1969年まで銀行として使われていました。

 この建物は赤と白のコントラストが美しく、ルネサンス様式を基調とした外観が特徴です。

 外壁の土台は男鹿石の切り石積み、1階は白の磁器タイル張り、2階は赤レンガを小口出しに積み上げています。

 3年という長い歳月をかけて、丹念に造り上げられたといわれています。

 1981年に、秋田銀行創業100周年と秋田市制施行90周年を記念して、秋田銀行から市へ寄贈されました。

 建物自体が明治の香りを伝える歴史的価値の高いもので、秋田市の観光名所の一つです。

 秋田市では、後世に残すべく修復を行い、1985年に秋田市立赤れんが郷土館として開館しました。

 赤れんが館の館内は、かつての銀行時代の面影をよく遺しています。

 ここでは、建物に関する資料や秋田市の伝統工芸品などを紹介しています。

 また、秋田市出身で人間国宝の鍛金家・関谷四郎の記念室も1997年から併設されています。

 関谷四郎は1907年秋田市生まれ、日本伝統工芸展で受賞を重ね、1977年に重要無形文化財保持者に認定されました。

 接合わせというモダンで斬新な意匠で、現代にマッチした名品を数多く生み出しました。

 新館、収蔵庫は同じ敷地の中にあり、少し離れたところ分館があります。

 ここでは、企画展を随時開催している他に、1989年から木版画家・勝平得之の記念館が併設されました。

 勝平得之は1904年秋田県生まれで、郷土秋田の自然や風俗を独特の作風で描き続けた画家です。

 竹久夢二の作品に魅了され、色摺版画の研究をし、独自の色鮮やかな彩色版画の抜法を開発しました。

 建築家ブルーノ・タウトの紹介により、国際的にも名を知られました。

 1992年に、郷土の民俗行事や芸能の保存伝承を目的に分館を開館しました。

 分館は、秋田市民俗芸能伝承館、通称ねぶり流し館です。

 ここには、ねぶり流し館と旧金子家住宅があります。

 旧金子家住宅は市指定の有形文化財で、江戸時代後期の商家の様子を伝える伝統的な建物です。

 アクセスは、赤れんが郷土館・ねぶり流し館ともに、JR東日本秋田駅から徒歩約16分です。

 自動車なら、秋田自動車道秋田中央ICから約20分です。

 【秋田市立赤レンガ郷土館】【旧秋田銀行】中身もレトロで素敵でした♪(外部リンク)