ヒメイワダレソウ

 ヒメイワダレソウ(姫岩垂草)は、南アメリカ原産のクマツヅラ科イワダレソウ属の多年草です。

 岩部に多く咲くイワダレソウのなかでも、花が小ぶりであったことから姫岩垂草と呼ばれるようになりました。

 イワダレソウの名は、岩のある場所に垂れ下がるようにして生えていることに由来します。

 別名リッピアとも呼ばれ(ヒメイワダレソウも同様)、日本には昭和初期のころに渡来してきたとされています。
 
 ヒメイワダレソウはオーストラリアでは、観賞植物や手入れが簡単な芝生として導入されました。

 しかしいまでは、帰化して深刻な環境雑草としてみなされています。

 世界中では、約200種類もの品種が確認されています。

 日本にも一部地域で帰化していて、生態系被害防止外来種リストの重点対策外来種の一つです。

 そのため、イワダレソウやクラピア(イワダレソウの新品種)の生育がおすすめです。

 ヒメイワダレソウは全長5cmから15cmチほどに生長し、地面を匍匐するように茎が伸びて広がっていきます。

 白い小さな花をつけた株が、集まって咲くのがふつうです。

 花期が長く、花色は白色のほか、桃色、中間色のものがあります。

 開花時期は一般的には5月〜10月の間ですが、この期間よりも1か月ほど短いものもあります。

 3~4mmの小花が多数集まって、径1.5cmくらいの球状の花を咲かせるのが通常です。

 根の長さは約40cmから60cm程に生長し、土の奥深くまで潜っていきます。

 細長くて葉が丸く、上の葉とかぶらないように互い違いに生えています。

 グラウンドをカバーする、地被植物として利用されることが多いです。

 茎が地面を這うように伸びて広がり、各節から根を出してびっしりと密に地面を覆います。

 多少の踏みつけにも耐えますので、緑のカーペットのように利用できます。

 石垣、敷石の間、花壇の縁のほか、コンテナの寄せ植えにも使いやすいです。

 また、芝生に代わる新しいグランドカバーとして注目されています。

 花言葉は、「誠実」「絆」「私のことを思ってください」などです。

 「誠実」は、 暑い夏でも白い小さな花を咲かせ続ける真面目な姿からきています。

 「絆」は、 地面を這うように広がり他の植物と絡み合いながら成長することが、人とのつながりを連想させます。

 「私のことを思ってください」は、控えめながらも存在感のある花が密かな想いを表しています。

科・属  クマツヅラ科
     イワダレソウ属
学名   Phyla canescens、
     Lippia canescens
英名   Carpetweed、Fogfruit
和名   ヒメイワダレソウ、
     姫岩垂草   
別名   リッピア
原産地  南アメリカ
開花   5月~11月上旬

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