アガパンサスは、ヒガンバナ科アガパンサス属に属する多年草です。
アガパンサスとは、ギリシア語のアガペー(愛)とアンサス(花)の2語からなる愛の花です。
和名は、ムラサキクンシラン(紫君子蘭)と言います。
南アフリカが原産で、10~20種類ほどの原種があるといわれています。
交配などにより、現在では300以上の園芸品種があるようです。
アメリカ・カリフォルニア州アーバイン市の、市の花としても本種が指定されています。
アガパンサスは、涼感のある花を多数咲かせ、立ち姿が優雅で美しいです。
花が咲く前はねぎ坊主のようですが、この部分の皮が破けて花が見えてきます。
性質としては、周年葉が茂る常緑性のもの、冬期は地上部の葉が枯れて休眠する落葉種、その中間のタイプもあります。
放射線状に咲くアガパンサスは、まるで大きな花火のようです。
開花時期は5~7月が中心で、日本特有の梅雨時期でも元気に育ちます。
アガパンサスは寒さには弱い反面、多湿な環境には強いです。
花色は一般は青紫が多いですが、白、紫、八重咲きのものもあります。
花形も、盃状のものから細長い花のもの、星形のように切れ込みの深いもの、ラッパ状の花形などいろいろあります。
厚みのある革質の葉が茂る様子には、力強さも感じられます。
もともと性質が強く、植えっぱなしでも大丈夫で、ほとんど手がかかりません。
草丈、株張りともに1m以上になる大型種から、小鉢でも育てられる草丈30cmくらいの小型種まであります。
公園などの花壇や、コンテナの植え込みなどに利用されています。
また切り花として、フラワーアレンジメントにも使われています。
アガパンサスの切り花としての保存期間は、1週間~10日程度です。
水切りをしっかり行い、花が咲き始める前に切り花にするとさらに長持ち可能です。
ただし、夏場では暑さの影響により保存期間は短くなる傾向にあります。
花言葉は、「恋の訪れ」「ラブレター」「優しい気持ち」「誠実な愛」などです。
これらは、アガパンサスの名前、アガペー+アンサス=無償の愛が由来です。
「恋の訪れ」は、可憐な花と恋にまつわる花言葉で恋する気持ちを彩ります。
「ラブレター」は、良い感じのあの人へ想いを伝える贈り物にぴったりです。
「優しい気持ち」は、あらゆる方向に花をつけるところが多くの人々に愛を与えるように見えるからでしょうか。
「誠実な愛」は、アガパンサスは愛の花であり、愛らしさと誠実さを象徴しています。
科・属 ヒガンバナ科
アガパンサス属
学名 Agapanthus africanus
英名 African lily
和名 アガパンサス
別名 ムラサキクンシラン、
紫君子蘭
原産地 南アフリカ
開花 5~8月